ガソリンの価格は常に変動しています。
しかし、いつ価格が変わるかはわからないので予測して給油することはできません。
そこでこの記事では、定額給油(ドルコスト平均法)をし続けるとガソリン代はお得になるのかについて、ガソリンスタンドの販促の手伝いを10年以上行ってきた専門家の立場からご説明します。
ドルコスト平均法とは?
ドルコスト平均法とは、一定額の金融商品を定期的かつ継続的に購入する投資法です。
つまり、数量に関係なく毎回同じ金額で金融商品を購入し続けるやり方になります。
そのため、商品が値上がっているときは少なく、値下がったときは多くを購入することとなり、タイミングによっては利益がでたり、逆に損失が出てしまう可能性もあります。
しかし、ドルコスト平均法で購入すると、長期的に見て偏りが少なく大きな損失を防ぐことができると言われています。
ドルコスト平均法を使ったガソリン給油
ドルコスト平均法でガソリン給油を行った場合(定額給油)はどういう効果が得られるのでしょうか?
定量給油と比較して見てみましょう。
定額給油と定量給油
次のガソリン価格は、2010年~2020年の東京都区部の平均小売単価です。
年度 | ガソリン1Lあたりの平均小売単価(東京都区部) |
---|---|
2010年(平成22年) | 131.7円 |
2011年(平成23年) | 144.3円 |
2012年(平成24年) | 145.8円 |
2013年(平成25年) | 153円 |
2014年(平成26年) | 161.3円 |
2015年(平成27年) | 135.1円 |
2016年(平成28年) | 118円 |
2017年(平成29年) | 131.7円 |
2019年(令和元年) | 147.9円 |
2020年(令和2年) | 144.2円 |
この数字を使って定額給油と定量給油の差を比較した場合は次のような結果になります。
わかりやすくするために、年に1回づつ10回給油したとします。
定量給油の場合
毎回50リットル固定給油
1リットルあたりの価格 | 給油量 | 給油金額 |
---|---|---|
131.7円 | 50リットル | 6,585円 |
144.3円 | 50リットル | 7,215円 |
145.8円 | 50リットル | 7,290円 |
153円 | 50リットル | 7,650円 |
161.3円 | 50リットル | 8,065円 |
135.1円 | 50リットル | 6,755円 |
118円 | 50リットル | 5,900円 |
131.7円 | 50リットル | 6,585円 |
147.9円 | 50リットル | 7,395円 |
144.2円 | 50リットル | 7,210円 |
10回の給油を合計すると、500リットルの給油で使う金額は70,650円になります。
1リットルあたりの価格は141.3円です。
定額給油の場合
毎回7,000円固定給油
1リットルあたりの価格 | 給油量 | 給油金額 |
---|---|---|
131.7円 | 53.15リットル | 7,000円 |
144.3円 | 48.51リットル | 7,000円 |
145.8円 | 48.01リットル | 7,000円 |
153円 | 45.75リットル | 7,000円 |
161.3円 | 43.39リットル | 7,000円 |
135.1円 | 51.81リットル | 7,000円 |
118円 | 59.32リットル | 7,000円 |
131.7円 | 53.15リットル | 7,000円 |
147.9円 | 47.32リットル | 7,000円 |
144.2円 | 48.54リットル | 7,000円 |
定額制で10回の給油を合計すると70,000円で499リットル給油ができます。
つまり1リットルあたりの価格は140.28円です。
定量給油に合わせて500リットル給油した場合は使用する金額が70,140円となるので、定量給油の70,650円よりも400円程度定額給油(ドルコスト平均法)の方が安くなるのがわかります。
まとめ
ドルコスト平均法を使った定額給油は、定量給油に比べて若干ですがお得になることがわかりました。
給油回数を10回にした場合のサンプルなので、回数が増えれば節約できる金額ももっと多くなります。
ただし毎回の節約金額はかなり少ないので、継続的に同じ方法で給油できるかがお得に給油するためのカギになります。
投資と同じようにドルコスト平均法を使えば大きく損をすることは少ないので興味があれば試してみてください。